小学校５年生、男の子もけっこうませてきます。
ある日、お兄さんのものか、お父さんのものか、
男性向け週刊誌を学校に持ってきたお友だちがいました。
表紙をめくるとすぐに、
おきまりのグラビアのページ。
そこには美しい女の人のヌードがありました。

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お友だちがたくさん集まって、
みんなで大騒ぎ。
そうですよね。
お姉さんがいたとしてもそんなにじっくりは見られないでしょうから。
確か普通に本屋さんで買える雑誌だったので、
過激な写真ではなく、
どちらかと言えば美しさを表面に出しているような感じでした。

でも、美しかった。

それまで、母や小さい妹を垣間見る程度でしたから、
女の人ってこんなにきれいになれるんだって
不思議な感じです。
ほとんど女神さまですね、そのモデルさん。

わたしも遠慮がちに、だけれども食い入るように見てしまいました。

こんな美しい女性になりたい！

って。

いいえ、こんなには美しくなくても良いのです。
母や叔母さんたちくらい、普通で十分です。

大人になったら、女の人になりたいって強く思いました。

と同時にそんな思いをこころ奥にたいせつにしまい込みました。


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