紅葉の季節ですね。
高山からは雪の頼りが届きますが、
里山は秋真っ盛りな感じ。

陽を受けて、とても美しかったです。
紅葉を透かした光、
わたしまで赤く染まりそう…。
美しく色づいたカエデの葉はもうすぐ落ちます。
地表に落ち、しばらくは色合いを残しますが、
やがてくすみ、オチバタケの仲間のきのこやバクテリア、
ササラダニやヤスデ、ミミズなど多くの土壌生物によって分解され、
土に還っていきます。
そしてまた植物に吸収され、木になるかも知れませんし、
葉になるかも知れません。
一枚の葉をみると、一つの死であるかも知れませんが、
樹木をみれば、繁栄のための一つの休止期間、
落葉によって何ら弱ることのない健康な営みです。
温帯以北の広葉樹にとってなくてはならない生理です。
また、落葉の影でやがて来る春に向けて芽もしっかりとできています。
そして、落ちた一枚の葉も、
そこをベッドとして、多くの別の生物の生命を養います。
それは個体数を数えれば、まるで大都市のように栄えます。
赤く染まった紅葉はもちろんとても美しいですが、
樹木にできた芽もとてもかわいらしいし、
葉が落ちてこそ思う存分目にできる枝振り、樹皮も美しいと思えます。
また、朽ちかけた落ち葉。
それを食べるササラダニやヤスデも
とても大切な役割を小さいながらもこなしている働き者。
オチバタケの仲間はかわいらしいきのこを作りますし、
バクテリアを顕微鏡でのぞくと活発に動き回っています。
みんなそれぞれの役割を黙々と真面目に勤めていますし、
わたしにはそれぞれ、かわいく、美しいと思えるものたちです。
ときには紅葉を観ながら、
そんな命の繋がり、美しさに思いを馳せてもいいのではないでしょうか。

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