FC2ブログ
コールドケース2 第3話

1979年、
そのコールドケースには血のついて衣類、バラの花びらだけ。

その被害者は、若く美しい女性、
プエルトリコ人で、故郷を一人捨て、
その街で娼婦とともに生活しているような女性。

ひょんなことから、
お育ちの良さそうな好青年クリスと知り合いになり、
恋に落ちます。
お互いに運命の相手と思い定め、
恋を育んでいきます。

「私を見て。本当の私を世界中に見てほしい。」
と彼に強くいうダニエラの言葉。

そこには、誰も、母親さえ本当の自分を見てはくれない、
認めてはもらえないという強い思いがこもっているよう。

でも、彼は本当のダニエラを受け入れたのでしょうね。
だから、悲恋になってしまった。

二人でいるところにクリスの父親が乗り込んでくる。
父親はいかにも保守的な、厳しく、またよい父親。
ダニエラの部屋、プエルトリコ人、娼婦かもというだけで、
息子の彼女としては許せないのも無理はないのに、
激しく言い争うことで、ダニエラがMTFだということが
わかってしまいます。

クリスも父親には逆らえず、
言われるままに連れ帰られてしまいます。
少したって、クリスが思いを断つことはできないと
ダニエラの部屋に戻ったときは遅く、
彼女は自殺してしまっていました。

ダニエラを一人弔い、そのことが事件性を生み、
殺人事件とされて、迷宮入りしていたのです。

また、クリスは悲しみを抱えたまま、父親とも会うことをせず、
一人の人生を30年過ごしてしまったのです。




回想に出てくるダニエラはクリスにとって永遠の女性。
シンデレラのように踊るダニエラ。

1979年の青春。
私も同じ時代を生き、同じ問題を抱え、
ただダニエラのように強く生きられなかった故に
いま、生き残っているのかもしれません。
もう少し強ければ、自分のことがわかっていれば、
全く違った生き方になっていたでしょう。
「本当の私」を誰にも見せることなく、
多くの方を偽ってここまで来たというのが
本当のところでしょうか。
いまもまだ、偽り続けています。
この気持ちはやはり同じ問題を抱えていないと
わからないことだと思います。
性という人間の根源、いいえ生物の根源にかかる問題が、
自分で整理ができないという事実は、
人間生活上の起こった問題に起因する、
偽りとはまたことの性質が違うように思います。

私だって好きで偽っている訳ではありません。
言動や所作のひとつひとつに気を配り生活すると言うことが
どういうことかわかりますか?
思いもよらぬところで、
思いがけず自分が出てしまうことを怖れ、
誤魔化し続ける私。
明らかに言動に統一性がないのも無理からぬことです。
だって、
完璧に偽りの自分を作り上げている訳ではないですから。

もう「本当の私」なんてなんだかわかりません。
私の生なんてすべて欺瞞です。
偽りの壁に偽りの壁土を上塗りし、
何を塗り込めたかさえわからなくなってしまった私。
こうして生き長らえていくことに
どれほどの意味があるのでしょう。

ダニエラのように短くとも、自分の通り生き、
そして、ただ一人の中にでも「本当の私」を残す方が
ずっとよいように思えます。

あなたにお伺いします。

私って、さきって、どんな人?
それは本当に先ですか?
私に教えてください。

スポンサーサイト



05/21|コメント(2)トラックバック(0)TOP↑
この記事にコメント
NoTitle
テンプレートを変えられたのですね。
さわやかで、とてもきれい。

>偽りの壁に偽りの壁土を上塗りし、
何を塗り込めたかさえわからなくなってしまった私。

 それも欺瞞ではなく「本当のさき様」なのだとおもいます。
自我なんて、あってないようなもの。とても不鮮明で流動的なもの。「本当の自分探し」なんて言葉が一時期流行っていましたが、そんなものは環境や体験による自己暗示に過ぎないと私はおもっています。
いわば、社会に溶け込む自分の「格付け」、思い込みで自分はこうなんだ、と決め付けている。
それで満足しているほうが欺瞞だと思います。
悩んで、苦しんで、葛藤する。そちらのほうがよほど自分に正直で美しいのではないでしょうか。

私にとってさき様は毒毒しく、妖しさを放つ花を咲かせ、あたかも毒草であるかのように擬態した、美しくとても純粋な魂を持った方のように思えます。
From: 寧音 * 2009/05/22 05:39 * URL * [Edit] *  top↑
寧音 さん
生きていくことは決断(大げさかもですが)の連続です。
その多く、大切な多くのことで、
私の求める方向ではない決断をすることが
欺瞞以外の何ものでしょうか。
そこでは私の判断は隠蔽されているのです。
私の判断に基づく行動の果てが私であり、
意識して違う判断をした先にいる私が私といえるのでしょうか。
私は毒草でも毒きのこでも美しい花でもなく、空虚です。
From: E.sakii * 2009/05/22 19:27 * URL * [Edit] *  top↑
名前:
コメントタイトル:
メールアドレス:
URL:
コメント:

パスワード:
管理人だけに表示:
管理者にだけ表示を許可
この記事にトラックバック
プロフィール

咲姫

Author:咲姫
休みのたびに山歩きしています。深い森に住むニンフになれるかな。森から森へすべるように歩き回れるそんなニンフがいいな。黒紫が似合い、美しく、森へ入り込んだ人を惑わすようなそんなニンフになりたいって思います。


最新記事
最新コメント
FC2カウンター
リンク
カレンダー
07 | 2020/08 | 09
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31 - - - - -
カテゴリ
検索フォーム
FC2ブログランキング
月別アーカイブ
ブロとも申請フォーム
最新トラックバック
QRコード
QRコード
RSSリンクの表示