どうなるのでしょうくろ・むら・さき

夜も明けぬ暗いお部屋。
ファンヒーターで背中をあぶりながら見上げると、
部屋干ししてある洗濯物。
２枚のブラがぶらさがっています。

洗濯は奥さまがしてくれます。
本当はいやなのでしょうが、諦めと慣れで今は何も言いません。
でも、隣近所に気を遣うのでしょう。
「まるで私がおっぱいが４つもあって、牛みたいじゃない…」
と言って、私のは外に干してもらえません。

女物ばかりの洗濯物、こうも言います。
「私が派手好きで、一日に何度も服を着替えてるみたいじゃないの」
って。

私は笑ってごまかしつつ、心の中で
「ごめんなさい…」
って。

本当にどうなるのでしょうね、この先。
私が我慢し続ければよかったのでしょう…そんなことはわかっています。
でも、今の方がはるかに明るく素直で人生を楽しんでいるのは
奥さまも私も認めるところです。

でも、その分彼女の幸せを人生を私が食い潰しているようです。

彼女は長らく、そう何年も病気です。
おそらく、もともと彼女の持って生まれた資質が素因と思われますが、
でもでも、発病させて、悪化させて、よくならないのは
間違いなく私のせいです。

だからといって自分を曲げることも、折れることもできません。
今さらそんなことをすれば、今度は私は間違いなく折れてしまいます。

できることは、二人の折り合いをつけて、
彼女を守っていくことだけでしょう。
そのことは、自分に返って、私自身を守ることになるように感じます。

いずれにしても、どうなるのでしょう…